浅野公喜

ブラック・ハンターの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ブラック・ハンター(1974年製作の映画)
3.9
「黒いジャガー(シャフト)」のBGMを担当したことで有名になったアイザック・ヘイズが今度はBGMだけでなく主演も務めたブラックムービー。監督のジョナサン・カプラン含めロジャー・コーマン人脈のスタッフと一部キャストが目立ってます。

ヘイズ演じる賞金稼ぎが相棒と共にポン引きを捕まえたり殺し屋達に追われるのですが、アクションコミカル勢い等に文句無し。カーチェイスの末車から降りたポン引きを彼らも車から降りて追い掛ける→辺りを一周してヘイズ達の車に乗って逃走(締めてくれ、鍵を)→その後民間人の車に無理矢理乗り込んで追い掛けるわけですが民間人も妙にノリノリだったり、その後ポン引きが逃げ込むバーの客達も「ホモ二人やってくるからやっつけろ」と言われると同時に金を貰い襲うも結局ボコボコにされヘイズに「俺たちはホモだから下を脱げ」と言われ脱いだりと妙に従順なのが面白いです。その後も妻を守る為にわざと盗んだ商品が入ったバッグを渡して警察に捕まえさせたり病院内での派手な銃撃戦が盛り込まれたりと意外と堅実で大人しい作風だった「黒いジャガー」シリーズよりも豪快で楽しめる作品でした。コルトパイソンを構えるヘイズも〇。

「黒いジャガー」同様BGM、葬儀シーンはじめ頻繁に登場する娼婦達のファッションも格好良く、ポン引きの一人が乗るオープンのダッジ・スーパーチャージャーは貴重かも。ヘイズはその後気を良くしたのか「ニューヨーク1997」や「あなたに降る夢」等数々の作品に出演したり「サウスパーク」のシェフの声を担当してました。
浅野公喜

浅野公喜