みなみ

ナイトビジターのみなみのレビュー・感想・評価

ナイトビジター(1970年製作の映画)
3.0
寒空の元、下着姿の男が駆け抜ける。彼はどこから来てどこに向かうのか……。
徐々に徐々に先の展開を明らかにしていく構成が絶品。なぜ雪山を駆け巡るのか、は開始30分くらいでわかります。そこから何のために駆け巡るのか、どうやって駆け巡るのか、が明かされ、なんで下着姿なのかも明かされます。映画はもしかすると普通の脱獄映画よりも面白いかもしれません。
マックス・フォン・シドーが寒空の中を凍えながら走る走る。もうこのビジュアルが頭から離れないので、記憶に残りやすい映画です。途中で服を調達しろよ!と何度も思いましたが、まさかそれが最後のオチに繋がっていきます。完璧に練られた計画(ストーリー)に対し、オチはあまりに呆気ない。馬鹿馬鹿しいというか、拍子抜けするようなオチです。しかしその気持ちを代弁するかのようにマックス・フォン・シドーが大声で笑います。その大笑いで映画は幕引き。
みなみ

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