マイメロのきもち

クレムリンレター/密書のマイメロのきもちのレビュー・感想・評価

クレムリンレター/密書(1969年製作の映画)
-
ソ連と西側諸国の密書をCIAが奪取という粗筋でジョン・ル・カレあたりの硬派なスパイ物なのかと想像を巡らすが、冒頭のメンバー選定の段でM:Iシリーズの色を帯びてくるあたりでもう芯がブレてる。何故こんなことになったか、何がこの映画を異色作足らしめるのかと言えば、とどのつまり内容に1ミリも興味なさそうな監督、ジョン・ヒューストンの好色漢ぶりに尽きる。

エロい女スパイは足コキで金庫破りをしてみせ(肝心の作戦では活かされない)、任務とはいえ主人公と人妻はSMプレイに興じ…ってこれが撮りたかっただけでしょヒューストン!しかしながら、そのまま撮ってたら取り上げる価値ない凡作になってたと思うので面白い、監督の本能が映画を救う好例?ではある。