horahuki

コフィン・ジョーの ジョーの世界はちょっと凄いぜ!!!のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.5
本当の恐怖は恐怖の中には存在しない!

ブラジル初のホラー映画を撮ったことで有名なコフィンジョーことジョゼモジカマリンス監督の4作目。68年製作でありながら、エログロあり、インモラル全開の当時としてはかなりの衝撃作。マリンス監督は別役で出演しているけれど、コフィンジョーとしては出てこない…😱

2年ぶりのコフィンジョー。4年前にBOX2つ買って1だけ見て1年半放置→2見て今度は2年放置…う〜ん…我ながらアホだと思う🤣放置し過ぎないように時々見ていこうと思います!ほんと買ったら見ないよね😂

1話目『人形師』
貧乏だけど評判の良いお爺ちゃん人形師が4人の娘と一緒に工房で作業してるところに4人の強盗が押し入ってくる。まだ目だけが完成していない4体の人形。でも強盗の目がやたらと綺麗なことに気づいた娘たちは…。

善悪をカメラのインアウトとそこから繋がりを見せるパンの方向によってしっかり印象づける導入の手堅さを見るだけで、マリンズ監督ってふざけまくってるように見えてしっかり映画を撮ってるのがわかる!プロローグ部分でも変態性を伴う仰角を連発し、強盗を捉える時にも足越しのショットを選択することで作風を作り出してる。レイプ→強盗たちの目の綺麗さに気づく→逆レイプの流れが堪んない!🤣

2話目『執着心』
好きな女性を離れた場所から見守ることしかできない風船売りの男。ある日、彼女が結婚式中に刺殺されるところを目撃。葬儀後、風船売りは棺が安置されている場所に侵入するが…。

これだけサイレント。風船売りが4つの風船を持っているあたり、1話目を想起させ、価値観的な反転(あるいは魂の回収者的存在)を予感させる。直接的には描かれないながらも死姦を匂わす感が良い。ブックレットに書かれている、強硬症か何かで死んだと思われた人が蘇生した途端、人々がその人たちを避け始めたというマリンス監督の経験を色濃く反映しているような気がする。

3話目『イデオロギー』
「愛は存在しない」理論を実践するために、招いた夫婦を別々に監禁。水すら与えずに理性vs本能どっちが勝つかの実験を始める…。

夫婦を別々に監禁して、数日後に夫に食事、妻は無し。そのまた数日後に限界に達した妻に究極の選択をさせるという極悪実験!アホっぽくて笑えるやつ!😂これに監督が出演してます!

1→2→3とクラシカルから段々といつものコフィンジョーな雰囲気へと徐々に引きずり込んでいくような構成も良かった👍 「本当の恐怖は恐怖の中には存在しない!」はホラー映画見る上での道標でもあるよね!
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