ピロシキNo10

レッドナイトのピロシキNo10のレビュー・感想・評価

レッドナイト(2003年製作の映画)
4.5
伝説の勇者と、
彼に憧れる少年の顛末。

伝説の騎士が、語り手を失う事で
解放されるロードムービー。

ヒロイックな要素は、
騎士本人が全否定してます。

なかなかのアンチ!
西部劇で例えると、
「殺しが静かにやってくる」みたいなポジション。

ファンタジーで、これをやったレベル。
出来はすこぶる良い。

ロケーションにはともかく拘っていて、なんだかすごい景色。
あっ、やっぱり雪山!

法王やら、十字軍、修道院等、
キリスト教のエグ味がともかく素晴らしく、砂浜のシーンは、なんだかシルバーグローブ。

で、
伝説の騎士は法皇の賞金稼ぎ。
不死身との伝説も付いてまわるが、
その描写は、判然としない。

道中共にする騎士の友人は、
彼に妻を殺され、「妻の呪い」で夜毎ケモノに変身してしまう。
妻の亡霊の願いは、夫が殺される事。
 
騎士は少年時代、
その友人を山火事より救い出し、
鎧の下は火傷跡で覆われている。
彼が鎧を脱ぐ事はない。
これが、彼がレッドナイト、伝説の騎士となった由来。

こんな感じで、設定全般にエグ味が強め。
ラストまでこの調子。
ラストはさらに・・・・な展開…。

冒険、ファンタジー、更には史劇とも方向性が全く違うので、普通的には絶対ウケない。

背景的なものが何だか判りづらくて、随分カットされてる気がするが、
撮りたいモノを撮った監督に拍手!

結構な掘り出しモノ。
ぜひのおすすめ。

☆吹替は、エピローグ部分が腰砕けなんで、字幕で見てください。ビシッとキマリます。