CANACO

オープン・ユア・アイズのCANACOのレビュー・感想・評価

オープン・ユア・アイズ(1997年製作の映画)
3.3
20代のときに「バニラスカイ」を観たけど、内容をよく理解できなくて、記憶があっちこっちに飛んでいく物語としか覚えていなかった。
オリジナルの「オープン・ユア・アイズ」と「バニラスカイ」を連続鑑賞。

主人公・セサルに全然振り向いてもらえないヌリアは、「パルプ・フィクション」のユマ・サーマンみたいな美女。美女なのに遊ばれてしまうヌリアが不憫。てゆうかセサルがホントに自分勝手で、みんなに見放されても仕方ない感。もうちょっと「親友の彼女」ってところで悩んでくれよって思う。

ただ、「マトリックス」的な要素があり、今の時代の価値観にも通ずる「すべては自分の心の在り様である」というメッセージが感じられるのは面白かった。このアイデアをもっと幸せな方向に使えなかったかなあとは思うものの、後半の斜め上の展開は面白く、ラストの屋上シーンは切ない。
屋上シーンは「バニラスカイ」より本作のほうが好きだし、伝わる。

ちょっとびっくりするほど「バニラスカイ」は本作と同じ作りで、ペネロペ・クルスに至っては全く同じ役を演じている。
記憶が不確かだった自分に納得するほど複雑な物語で、あらすじも短くまとめられない。でもたぶん、一行でまとめたら、「金持ちモテ男の自業自得物語」かなと。

可哀想なヌリアには同情しかないし、ペラーヨ、ソフィアにはお疲れ様といいたい。そこが残念なところだなあ。

以下、あらすじ
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お金持ちでモテ男のセサルは、自分の誕生日パーティに来たソフィアに一目惚れする。ソフィアは親友・ペラーヨの恋人。ペラーヨは、モテ男と彼女の距離が縮まっているのを不安に感じる。また、招待していないはずの、セサルにとっては一夜限りのつもりだった“女友達”ヌリアも家にやってきてしまう。ソフィアがライバルになることを察するヌリア。

セサルはソフィアに、ヌリアはセサルに本気になっていた。ソフィアとの扱いの違いに嫉妬と怒りを覚えたヌリアは、車でセサルと無理心中を図る。結果、ヌリアは死に、セサルは顔に激しい損傷を負い、かろうじて一命はとりとめる。

顔が崩れたショックで自暴自棄になったセサルは、ソフィア、ペラーヨと一緒にきたバーで酔い潰れてしまい、二人を不快な気持ちにさせたまま道端で眠り込んだ。

不思議なことに目が覚めると、顔は元通りで、ソフィアも何事もなかったかのように接してくれる。安心感な包まれたセサルだったが、次第に不可解な出来事が次々に起こり出し、混乱に陥っていく物語。
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