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天才画家ダリ 愛と激情の青春のmidoredのレビュー・感想・評価

3.0
画家ダリと詩人ロルカ、この2人が学生時代に親友だったらしいとの情報を元に創作された青春同性愛映画。

エリートが集う大学の学生寮に、ある日古風な扮装した風変わりな青年ダリがやってくる。すでに名を成して都会風にシュッとしたロルカにダリは憧れの眼差しを向けるのでありました。

以前見た時は、すれ違いながらも懸命に求め合う2人がえらく切なくて、特に「不器用者世界選手権」があったら余裕で金メダルが取れそうなダリの姿に涙を絞られたものですが、今見るとあれこれ気になります。

サルバドール・ダリをこんな風に描いて問題なかったのだろうかとか。これでは若気の至りで突っ走る臆病なアホにしか見えません。

ロルカにしても、まるで同性愛差別の被害者のような締めくくり方で、ファシスト政権へのレジスタンス活動も詩もなにもかも「同性愛差別の悲劇」を盛り上げるネタとして軽く消費されているように見えました。

良くも悪くもBL映画の先駆けだったのかなと思います。泣けるBL映画としては100点です。
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