昨今走るゾンビなんて珍しくもなくなってるけど、この映画はタイトルに『ラン』と付けてしまうだけあって一味違う(原題は『デビルズ・プレイグラウンド』ですが)。壁を跳ね、塀を飛び越え、窓を潜り抜け、と、死んでるとは微塵も思えないほど超アクティブ。走るゾンビ否定派のロメロ御大が観たらもはや卒倒するんじゃなかろうかってほど。低予算っぽいけどCGをあんまり使ってないので、画面は安っぽくなくてなかなか見ごたえがあった。
残念なのは、登場人物たちのいざこざがちょっと長いところ。こちらとしてはもっとアクティブゾンビとの戦いを見せてほしいので、どうでもいい裏切ったりなんだりってのは観ていてやきもきしてしまった。後、なぜか手斧がメイン武器の主人公のおっちゃんがかっこよかったので、もっと見せ場を作って欲しかった。ここら辺がしっかりしていれば、個人的傑作の『28週後…』にも匹敵する作品になれたのでは…と思ったり。
まぁ、有象無象のゾンビ映画の中では比較的悪くない方だと思います。
(2015.13)