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提督の戦艦のmhのレビュー・感想・評価

提督の戦艦(2008年製作の映画)
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ロシア白軍の提督、アレクサンドル・コルチャクの半生記。
大きく三つに分かれており、最初は邦題通りの艦隊戦。ロシア帝国海軍としてWW1の敵国ドイツと戦ってる。機雷を使ったフィンランド湾の戦いは目新たしくて見応えも十分。
ふたつ目は不倫愛憎劇で、なかじゃあいちばんつまらない。ググると史実通りみたいなんだけどね。
みっつ目がこの映画の一番面白いところ、ロシア革命。
すべてを押し流していく大きな赤い波と、白軍の断末魔を描いている。
締めくくりは、1964年「戦争と平和」を撮影中のモスフィルムのスタジオとすげーツイストをかましてくる。「戦争と平和」の監督セルゲイ・ボンダルチュクを演じているのは息子さんで、そうか「アフガン」を監督したひとでもあったのか。
白軍の偉人を描いたこの映画が、ロシアでヒットしたのも興味深い。とはいえ、赤軍の残虐行為は控えめなんだけども。
かつては「女狙撃兵マリュートカ(1956年)」でやってたみたいに、白軍側の人物を良い人として、描くなんてとんでもなかったのになぁと感慨深い。
後半はとんでもなく面白かった。前半はそこそこ。
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