浅野公喜

ニンジャリアンの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ニンジャリアン(1979年製作の映画)
3.5
Youtubeの映画専門チャンネルFILMIXで視聴可能な、エイリアンが田舎町の人々を襲うB級SF。先日観た「ジャンク・イン・ザ・ダーク」のジャック・パランスとマーティン・ランドーの二人が今作でも共演(今作の予算の大半は彼らのギャラで消えたとか)。

鶴田法男3が命名したらしいタイトルの由来はおそらくエイリアンが手裏剣型の寄生生物を投げつけてくる所から。エイリアンのデザインは同時期の傑作「エイリアン」の先進的なそれと比べれば50年代SF風の明らかに前時代的、中盤以降はエイリアンや若者二人よりおっさん二人の戦いがメインとなってしまうのですが人や車の窓に張り付く寄生生物は気持ち悪く、狩猟親子等を狩り森の小屋で吊るす様は時に趣味で動物を狩る人間達の愚かさをエイリアン通じて描いているようで興味深いうえに戦争に行き精神がおかしなり街の人々から敬遠されてるマーティン・ランドー演じる軍人がエイリアンに歩み寄る様は敵対しているとはいえ「部外者」同士で共鳴し合うような趣さえ感じさせ、メインの主菜より副菜が美味しかった定食みたいな少し変わった作品でした。

「悪魔の沼」のネヴィル・ブランドも出演し、更にエイリアンのスーツアクターは今作をヒントにしたとも言われる「プレデター」のプレデター(くどい)のスーツアクターでもあったケヴィン・ピーター・ホール。
浅野公喜

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