爆裂BOX

ボアの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ボア(2006年製作の映画)
2.8
大学生のパンナはジャングルの大自然をカメラに収めようと出かけたきり消息を絶つ。パンナを探すべく友人達5人が気球に乗ってジャングルに向うが…というストーリー。
ジャングルに入った若者達が大蛇に襲われるタイ産モンスターパニックです。
悪天候により気球はジャングルの奥地に墜落し、二重遭難することになってしまう5人。彼らはパンナの手掛りを追いつつジャングルからの脱出を目指すが、偶然辿り着いた古代遺跡で彼らの前に全長20mはある巨大蛇が立ち塞がる、という内容です。
タイ産のモンスター映画というと「ZODA」や「ラスト・アナコンダ」とかジャングルの中で大蛇だけでなく色んなモンスターに襲われるイロモノ感強い作品が多い印象でしたが、本作は結構オーソドックスなモンスター映画になってますね。珍しく大蛇しか登場しませんし。
大蛇はCGですが、この手の映画としては及第点なクオリティじゃないですかね。何故巨大化したかなどは一切説明されません。一応、蛇を祀ってるっぽい遺跡が出て来たし、神のような存在という事かな?水中等から襲ってきて、ボートを吹っ飛ばしたりヘリに絡みついて墜落させたりと中々パワフルな暴れっぷり見せてくれます。人襲っても食う訳じゃないみたいで、丸呑みしても吐きだしたり、咥えて吹っ飛ばしたりします。2匹登場しますが、どちらの倒し方も豪快な物だったのは良かったですね。
ストーリーは「ジャングルに行ったら大蛇に襲われた」以上のストーリーが本当にないです。そもそも「行方不明になった友人を気球に乗って探しに行って遭難して捜索されるというバカ展開で始まりますが、この若者達5人の他に気球の持ち主の嫌味な金持ちとテレビレポーター一行や捜索隊が登場しますが、上記の様に「ヘビに人間が襲われる」→「人間が逃げる」→「ヘビに人間が襲われる」以外のストーリーが無いので、尺稼ぎ的に彼らがジャングルの中を彷徨いながらグダグダ騒ぐ姿や笑えないギャグ入れたりしててテンポ悪く感じるししんどいですね。また、キャラクターにも魅力がないですし、誰が主人公で誰がヒロインかも途中まで解りませんでした。蓮舫議員みたいな女子がヒロインでしたが…捜索隊のリーダーのお姉さんも活躍しそうな感じ出しながら全然活躍しませんでしたし。そもそも素人たちがドンドンジャングルに入っていって、捜索隊の方は後日ヘリから捜索という後手に回りっぱなしな感じもアレですね。
最後も上手く纏った感じ出してたけど、そもそもの目的である行方不明になった大学生の事皆キレイに忘れてるのはちょっと笑ってしまいました。
ヘビの暴れっぷりは良かったんですが、それ以外が色々残念なモンスター映画でした。