ぽち

左利きの女のぽちのレビュー・感想・評価

左利きの女(1977年製作の映画)
1.1
ノーベル賞をとった大先生の監督作という事だが、そんなことかんけぇ~ねぇ!まったくもってつまらない作品。

まぁ、ノーベル文学賞受賞したのが2019年だから今作とはあまり関係ないのだろう。

原作は未読だが、多分小説は良い作品なのだと想像はできる。でもそれを映画化となると話は別だ。
いくら文学的才能があろうと、映像には素人って事だろう。

まず一番イタイのが完全な独りよがりで、まったく言いたいことが伝わってこないこと。
というか、私には理解できなかった。

逆に高く評価している人に聞きたい。各場面が何を意味しているのか。
確たる意味が無く、なんとなくこんな感情、などというあいまいな説明では、「いやもっと的確な表現方法があるでしょ」ってなる。

私には雰囲気重視の長回しに、意味のない風景やシーンの多用で、意味不明。

ヒロインに感情移入できないのは、何を考えているのか、どんな感情なのかが見えないからだろう。これは年代やお国柄も関係してくるとは思うのだが、不変的な感情をこれも不変的な表現で撮ったクラシックは多々あるわけで、それが出来ていないのはやはり力量不足だろう。

実際に映画監督は今作一本のみ。もし才能or商業的価値があればもっと作っているはず。
いくら評論家がヨイショしようが、お金が絡むと正直な結果が出るって事だ。

今でいえば「意識高い系の芸術気取り」って作品。
小津のファンなのは分かるが、しつこく小津作品を流すというのもセンスが無いし、「小津を知ってる俺って、かっけぇ~」って見えてしまう。



余談。
ってことで、今作は
「王様は、裸だぁ~」
って作品。

それより原題「DIE LINKSHANDIGE FRAU」
直訳が「左利きの女」なのだが、これって裏の意味とかあるんだろうか?
だってヒロイン右利きだったよね。
ぽち

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