主演女優の硬質な存在感が素晴らしい。
アクションつなぎというよりは静止した人物をとらえた固定ショットが連なるという感じ。ロビー・ミュラーの撮影手腕もあって見ごたえがある。
前半の各ショット連鎖の飛び方は、写真でも登場する小津にも似ているが、むしろ鈴木清順に近いかも。
リューディガー・フォーグラーに「もっと押しが強くないとアメリカ映画に出られないぞ」という件は笑ってしまう。
気づいたところ。縦の構図で主人公が歩くシーンでは、そのほとんどが手前から奥へ向かって歩いていて、こちらに背を向けているということ。かなりたくさん繰り返されるので、意図なのだと思う。