悪魔の毒々クチビル

アイドル・ハンズの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

アイドル・ハンズ(1999年製作の映画)
4.0
怠け者のアントンは学校にも行かず、悪友のミックとプナブと共にハッパを吸う日々を過ごしていた。
しかし、そんなアントンの右手に悪霊が取り憑き彼の意思とは無関係に両親を殺害。
ミックとプナブもアントンの右手に殺されてしまうが、二人は何とゾンビとして蘇ったのであった。
やがてこの右手は想い人のモリーも手にかけようとする…


緩~いホラーコメディです。
でも結構好きなんですよね。

アントンを演じたデヴォン・サワは、自分の右手に振り回される様を面白おかしくやりきっていました。
こういう映画って、ダメ男が一歩成長してそのお陰でヒロインとくっつく事が出来るっていうのが定番だと思いますが、今作だとまだダメ男の段階でヒロインと恋仲になっちゃうスピード具合を見せつけてくれます。
でもこれは映画だからこうなるだけであって、実際はこんなに上手くいかないということを世のさくらんぼ君たちは理解していなくちゃ駄目だぞ!

ヒロインは後にファンタスティック4の一員になったり、トレホ兄貴の恋人にもなったりするジェシカ・アルバ。可愛いよねぇ。
ただ後半のパーティシーンで見せる謎の真顔ダンスは笑えました。何だあの動きは。見れば見るほど癖になるぞ!

悪友二人も良かったなー。
友人に一度殺された挙げ句ゾンビとして蘇ったのに、かなり早い内に受け入れていつも通りグータラな過ごし方をしていました。
そして悪気はないけど、ここぞという所で役に立たない所も面白かったです。

中盤ではアントンが自分の右手を切り落とすのですが、それでもひょこひょこ動き回って彼らに襲い掛かる恐るべし右手。
切り離されてからの右手の動きを演じたのは、「アダムス・ファミリー」のハンド君と同じクリストファー・ハートです。

全編通して緩い雰囲気が漂っていますが、たまに首を切り落としたり頭皮を剥がれたりと、思わぬゴアがやってくるという一面も見せてくれたのはポイント高かったです。

他にもこの悪霊を追うシスターだったり、何かと良いリアクションをするアントンの愛犬のデューク、そして某バンドのカメオ出演(うち1人はえらい目にあいます)等、キャラクターも皆個性があって良かったです。

あと、Rob Zombieを聴きながら編み物をすると裁縫がサクサク進むみたいだから、編み物が苦手な人は試してみよう!