不倫妻だけを狙った殺しというアイデアが秀逸。いきなり全裸死体から始まり、怪しさ満点の「死体化粧士」、いずれも上流階級の夫、主人公の警部もその妻も微妙に怪しい中、全身黒づくめ&黒帽子+ストッキングを被って、ナイフを振りかざす犯人は一体誰なのか。
登場人物の年齢層が高めで、大人向けの雰囲気。「ルールールー♪」という女性のハミングが印象的な主題曲にのせた昼のサスペンス劇場。不倫シーンでは必ずヌード、その後、切り裂かれ、突き刺され、死体が積み重なっていく様はイタリアン・ジャッロならではの味わい。
しかしどの妻も(夫も)まるで罪悪感なく不倫しまくるのは、殺人鬼よりタチが悪いと思うのは俺だけか。映画的にはオモロいが。終盤いい感じで精神崩壊しててよかった。