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蝶と花のakekokkoのレビュー・感想・評価

蝶と花(1985年製作の映画)
4.4
1985年タイの作品で、まだ幼い長男フージャンが、病気の父の代わりに家計を助けようと頑張る姿が観ていて痛々しい。

この映画を観ていてアジアン映画祭で観た【草原に黄色い花を見つける】を思い出した。
こちらはベトナム映画だけど、やはり貧しい村で過ごす家族をテーマにしている。

めっちゃ素直で純粋なフージャンが家族を守る為に危険なヤミ米密輸の仕事に関わって行くようになるんだけど、その為に成績優秀だった学校を止め、無賃乗車で列車に乗り込むわ、タバコを勧められるわ、ビジュアル系?のちょいワル仲間に悪の道に引きずりこまれていくんじゃないかとヒヤヒヤしたわ。
が、しかし、この子達以外に仲間を大事にしているし、優しい子たちなんだってことが分かってホッとした。

列車でのシーンでは結構事細かに描かれていて、お米をこんなとこに隠すのかー!とか、ヤバくなったら屋根に逃げ込むのかー!とか思わず納得する面多々(笑)
屋根の上でダンスするシーンはフットルースみたいだった(笑)

でも、辛いことばかりじゃなくフージャンに恋人ができ、デートしたり楽しむ無邪気な少年らしい面も観ることができた。

恋人と、大好きな蝶と花に夢を託して胸膨らむラストに夢と希望の光をみた。
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