ドッグヴィルと同じ、ラースフォントリアー画質のせいもあって、たとえメイキングであっても虚構と現実の境界はどこか曖昧に感じる。
だから｢これ、本編と全く同じ展開で、ぶちギレたニコールキッドマンがニコールキッドマン教の信者を呼び出して、スタジオもろとろ焼失させるんじゃ……｣という入れ子構造を心配していたら、そんなことはなかった。
監督は作風からも、｢5つの挑戦｣での仕打ちからも、天才と謳われることからも、もっとワンマンで支配的な仕事ぶりなのかと思っていたけど(まあ懺悔室みたいなのを作ってる時点で支配的か)、少なくともこのメイキングからは不器用さが伺い知れる。
