イチロヲ

モンスターズハンターのイチロヲのレビュー・感想・評価

モンスターズハンター(2007年製作の映画)
3.5
未知の怪物に家族を惨殺された過去をもつ配管工の青年が、仕事依頼主である教授の邸宅にて、呪いが解き放たれたことを知らされる。一介のクラシアンだった青年が唯一無二の魔物ハンターになるまでを描いている、ホラー・コメディ。

日本伝来とされている「呪いの心臓」が、大学教授(ロバート・イングランド)に憑依する。理性が少しずつ崩壊していき、ゾンビのような風貌になり、食事と嘔吐を本能的に繰り返す。キチガイ演技が芸術の領域に入っている。

魔物とのド派手な戦いではなく、日常の崩壊をミニマム志向に描いていくスタイル。アマゾンの少数民族に崇拝される、魔物ハンターとなった主人公の姿を冒頭に提示してから、そこに至るまでの道程が繰り広げられる。

クライマックスに入ると、愉快なデザインの巨大クリーチャーとその眷属であるトロル(またはオーガ)が登場。VFXを使用せず、特殊メイクに拘っているところが素晴らしい。女優のヌードは不在だが、景気の良いスプラッターを堪能することができる。
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