揺籠ふぃるす

魔女の揺籠ふぃるすのレビュー・感想・評価

魔女(1922年製作の映画)
4.3
日欧米 Movie Sabbath
7作目

『吸血鬼ノスフェラトゥ』とタメ! 同年制作の魔女・魔術・悪魔に関する歴史を実写化すると共に現代(当時)の考察を交えた記録映画的作品。
時経た美麗なモノクロームの陰影が成し得たゴシックホラー映画の源流の一つ。

7章仕立てで長いけど、その分小分けに出来るのは嬉しい。冒頭以外はドラマ仕立て。

圧巻なのはサバトの場面、〈空飛ぶ軟膏〉を塗りたくって、箒に跨りブロッケン山へと隊列をなして飛んでいく魔女たちの姿は感動した。

魔女裁判や審問と拷問。
狂信的信者の自己懲罰、集団ヒステリー。暗い人の営みを綴る。げに恐ろしきは…、って奴ですか。

7章は現代のお話。
たしか第一次世界大戦後くらいってオカルトブームで、交霊会が夜毎開かれていたと聞いた覚えがある。
有名なのは、戦後神秘主義に傾倒したコナン・ドイルの妖精写真大誤認。

その辺への警鐘もあるでしょうか。でもそれくらい人々の心が傷ついていたという事でしょう。
揺籠ふぃるす

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