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二重結婚者のkazu1961のレビュー・感想・評価

二重結婚者(1953年製作の映画)
3.9
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-305 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-547

🖋当時、アメリカで社会問題となっていた重婚をテーマとした人間模様を描いた作品。主人公ハリー・グラハム(エドモンド・オブライエン)は愛する妻がありながら、なぜ重婚という罪を犯したのか。。。回想形式で語られる悲劇を、当時ハリウッド映画としては珍しい女性監督であるアイダ・ルピノが抑えた演出で、無力な憐れみで包んで見事に描いています。

🖋重婚という犯罪を通して、人間の弱さへの理解と同情を描いたヒューマンドラマです。本作に登場する3人の人物の悲哀から生まれたドラマ。。。主人公ハリーは孤独を感じていて、イヴは父親の死と子供ができないことからの悲しみを抱えている、フィリスはハリーの重荷になりたくなくて彼に認知を求めようとしない。。。誰もほんとの悪人としては描かれないんですね。これが女性監督ならではの視点での演出なんでしょう。。。でも男の優柔不断さは私はNGですが、観ていて胸が痛くなります。

🖋そして全てが壊れるエンディングの裁判シーン、交わいそした避け合う彼らの視線がひとつの調和を生み出す強烈なインパクト。。。忘れがたいエンディングです。
日本のようにアメリカでは戸籍制度がなかったので多くの重婚が社会問題になったんですね。。。

😔Story:(参考: Amazon )
ハリー・グラハムは家庭用 品のセールスマン。妻のイヴをビジネスのパートナーとして事務をまかせ、 ウィークデーはLAに出かけ週末には飛行機でサンフランシスコの自宅に戻ってくる単 身赴任状態。結婚8年目になるが子供に恵まれずイヴはビジネスが面白くなり、 自宅でくつろぎたいハリーの気持ちもわからず週末も自宅に客を呼んでの接待。 しかしイヴの父親が亡くなりいまさらながら家族の絆、ありがたさに気づいたイ ヴは養子を育てるため夫婦で養子斡旋を福祉事務所に頼む。しかし、養子 斡旋所の担当者が養父母に適格かどうかの身辺調査をする旨の承諾書にサ インをと促すとハリーの顔色が変わる。ビジネスに夢中の妻とはしっくりいかず寂しかったハ リーは、フィリスという女性と知り合っていた。寂しい者同士惹かれあったふたり。 妻と離婚してフィリスと結婚しようとサンフランシスコに帰ってきていたのだ… 。

🔸Database🔸
・邦題 :『二重結婚者』
・原題 :『THE BIGAMIST 』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1953
・日本公開 : 劇場未公開
・上映時間 : 79分
・受賞 : ※※※
・監督 : アイダ・ルピノ
・脚本 : コリアー・ヤング
・原作 : ※※※
・撮影 : ジョージ・E・ディスカント
・音楽 : リース・スティーヴンス
・出演 : エドモンド・オブライエン、ジョーン・フォンテーン、アイダ・ルピノ

🔸Overview (参考:Wikipedia)🔸
ビガミストは、ジョーン・フォンテイン、アイダ・ルピノ、エドマンド・グウェン、エドモンド・オブライエンが主演するアイダ・ルピノ監督の1953年のアメリカのドラマ映画ノワールです。プロデューサー/脚本家のコリアー・ヤングは、当時フォンテーヌと結婚しており、以前はルピノと結婚していました。
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