くもすけ

マインドコントロール殺人 ザ・ピクスのくもすけのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

麻薬中毒のカトリック娼婦の話かと思いきや、黒ミサ用の生贄にされてたという話。逆さまな符牒と高ピッチのチャントで雰囲気満点。監督は「コンバット恐怖の人間借り」のひと。音楽はクラシック畑のハリーフリードマンで、カナダ宗教映画に貢献した人のようだ
黒幕を演じたJean-Louis Rouxは医学を志しのち俳優に転じた人で芸能界・政界で要職に就くが、96年副知事時代に鉤十字付きの白衣を着た戦時中の写真が出てきて辞職させられてる。本当は思想的にも正反対で学生のいたずらだったと釈明したが、聖歌聞かせたら目の色変わってたかもしらん。既に90歳で大往生済み。

展開は結構ぬるくて刑事が24時間で接触した証言者は次々と死んでいき、見どころといえばブラックの歌と日本のAVみたいなインタビュー受けるとこくらい…。クロスカットで事件までの被害者の足取りを追っていき、終わってみれば被害者が死んだところから事態は何も進展していない。未完の儀式を完成させるための次なるミサ被害者がー、とか犯人が権威を盾に隠れようとするー、とか次なるムーブもなく、黒幕は大胆に床でグーグー寝てる