兵器開発の原料となるダイヤを手に入れる為に、ダイヤを守るゴリラを虐殺する話。
徹頭徹尾、終始一貫、骨の髄まで、本作においては人間が悪いんだけど、誰一人として全然悪びれてないのが凄い。言い訳ゼロ。
環境問題を訴える活動家が山を切り崩してゴルフを楽しむ行動に疑問を感じる人は怒り狂う内容である。
まあそんなことに対して、選挙に行かない、新聞も読まない、ベルマークも集めない我々がクレームをつけるのはナンセンス。
密林とハイテク機器のミスマッチを純粋に楽しむべきなのでしょう。
全体的に捻りも人間ドラマもぺらっぺらなので、ヒトVSゴリラ(ときどきカバ)を堪能できるぱっぱらぱー向けの映画であることは間違いないのですが、肝心のゴリラが思いの外人間サイズで、何ならジムに行けばもっとでかいマッチョなおっさんはいるし、着ぐるみ要員としてもロシアのゆるキャラであるハニーケーキ氏の不気味度に軍配が上がってしまうので、何とも中途半端な仕上がりなのが残念です。
とは言え、話が進むにつれて登場するゴリラの頭数も数十匹単位となり、数は力だと、イナバの物置理論で責める姿勢に男らしさを感じてしまったのもまた事実なのであります。
あと学者みたいなおっさんがボビーオロゴンみてえな軍人に「お前に食わせるケーキは無い」って言われて結局食いかけのカップケーキを吐き出すシーンがあるんだけど、これがマジでただの嫌がらせ以外のなんでもなく、ただただ不愉快な気持ちになりました。
おっさんの咀嚼物が一体どの層に需要があるのでしょうか。本レビューをご覧になっている中で制作に関わった方がいたら是非教えてください。
金ローぐらいのノリが好きな人におすすめ。