まるちゃん

チャーリーのまるちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

チャーリー(1992年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

テンポが良くて飽きずに見れた。
喜劇王として偉大なチャップリンは
相当な苦労人で、貧しい中で精神病の
母を抱えた子供時代だった。

そんな悲惨な環境でも、彼は持ち前の
コメディの才能で、喜劇役者として
舞台で生計を立てる事はもちろん、
ついには人気役者になる。
ただ、世間、特にイギリスの階級社会から
見たら「芸人」であり、レストランで
小馬鹿にされるのが切ない🥲

そんな彼はとうとうハリウッドから呼ばれ、なんと映画デビュー。
慣れない映画に苦労するも「浮浪者キャラ」で大人気に。
まさにアメリカンドリームで一気にお金持ちになり、ついには自分で独立して映画も作るように。

彼の作る作品には社会や戦争を風刺する
表現があり、後々FBIに目をつけられてしまうが、ここまで苦労して映画の力で抗おうとした、「映画を見るのは大衆だから」と大衆に寄り添おうとする姿勢はリスペクトに値する。

だが成功と引き換えに、家庭を疎かにして
しまったり、女性に裏切られたり(まあロリコンのチャップリンも見る目がないが)
決して全てが幸せに進んだわけではなかった。

戦後には多くの功績を残したにも関わらず、共産主義のレッテルを貼られてハリウッドから追放されてしまう。
しかし、優しい妻と晩年は穏やかに暮らせた上に、ベトナム戦争を機に反戦ムードが高まるアメリカ国民から再評価され、
アカデミー名誉賞(だったかな?)を受け取るのだ🥲

この映画ではそのシーンで終わるが、
本物のチャップリンの映画のシーンが
流れて、そのどれもがやはり素晴らしく、
観た人全員がチャップリンを好きになってしまうような、そんな映画だった。
まるちゃん

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