【不幸な家庭はそれぞれに不幸である・・・】
タイトル通りで断片からできているのかと思うと、そうではありません。完全な断片なら筋書きをたどることも不可能なはず。
要するに何組かの主役がいて、それぞ…
決定的な事件が起こるまで、断片的に繋ぎ合わされた群像劇の体裁を取る。ハネケ特有の長回しや、退屈な会話が映し出され、それ自体にはほとんど意味がないが、全体を俯瞰したときにその意味のなさにこそ意味を見出…
>>続きを読む群像劇風のストーリーがとある出来事で一つに収束する展開は90年代には決して珍しくなかったと思いますが、それでもハネケのそれは一味違っていました。
誰かの人生の一部を切り取って、それを事件として扱うニ…
重層する日常の断片が(たとえそれが登場人物本人には特別なであったとしても)何の変哲もないイベントとして描かれていく。それがOPでテロップだけで示された殺人事件に収束する。何度も同じニュース映像を流す…
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