ある実事件を基に、犠牲者と加害者の過去を遡りながら、現代社会の矛盾にせまる。
深夜、一人の少年がトラックに隠れ、明け方にはウィーン市内に入り込んだ。同じ深夜、一人の青年が倉庫に忍び込み、十数丁の…
【不幸な家庭はそれぞれに不幸である・・・】
タイトル通りで断片からできているのかと思うと、そうではありません。完全な断片なら筋書きをたどることも不可能なはず。
要するに何組かの主役がいて、それぞ…
決定的な事件が起こるまで、断片的に繋ぎ合わされた群像劇の体裁を取る。ハネケ特有の長回しや、退屈な会話が映し出され、それ自体にはほとんど意味がないが、全体を俯瞰したときにその意味のなさにこそ意味を見出…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
無差別殺人事件の犯人と被害者が過ごした直近の生活が繋げられた映画。
時折当時の時事ニュースが挟み込まれるのが印象深い。最終的には、それらのニュースの1つとして無差別殺人事件が取り上げられる。彼らの生…
やっぱり好きだーと思う。
見ているほとんどの時間早くここから解放されたいと思いながら過ごすのに、事は突然ただ起こり、何を語りかけられることもなく一瞬で過ぎてしまい、取り残されてようやく、それまで見て…
"コミュニケーションの不可能性"
気持ちよく伏線回収される群像劇、ではない。1993年12月23日、ウィーン市内の銀行で発生する事件に向かって、それぞれの"断片"が偶然に寄せ集められる。
"現…
徹頭徹尾冷淡で突き放した濁りも偏りもない目線での描き方のため、どんなセンシティブな内容もなんだか考えうるベストな描き方がされてるように思えてしまう。
実際、特に銃乱射を題材にしたときハネケのアプロ…
一つの事件へと収束していく群像劇
タイトル通り71カットの断片的な人々の日常がめまぐるしく切り替わっていきます
多くは語らせず車の中で鳴る音楽以外のBGMを排し、核心的な部分は見せないところも正に…