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裏切りの密輸船のHKのレビュー・感想・評価

裏切りの密輸船(1958年製作の映画)
3.8
先日の『脱出』(44)同様、ヘミングウェイ『持つと持たぬと』3回目の映画化。間にジョン・ガーフィールド主演の『破局』(50)が入る。どれもそれぞれに独特の魅力があり、比較は難しいが、あえて言うなら『破局』とこれの違いは主演俳優の個性から来るのではないか。堕ちるところまで堕ちてやる!的なガーフィールドに対し、どこか諦めたようなマーフィはヘナヘナと頽れてゆく感じだ。なんでも金で買えると言うエディ・アルバート(最高にイイ!)に「俺はどうだった?」と訊けば、「楽勝だったよ!」。ラスト、持たぬ者を待つパトリシア・オーウェンズの表情はあまりに美しい。
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