カタパルトスープレックス

ジュデックスのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ジュデックス(1963年製作の映画)
4.5
ジョルジュ・フランジュ監督によるサイレント期に活躍したルイ・フイヤード監督作品のリメイクです。クライテリオン版のBDで鑑賞。かなり確信犯的な作品で、前提知識がないと頭が???でいっぱいになると思います。

まずは前提知識なしで楽しみたい人向けのレビューです。続けて、ネタバレのコメント欄で前提知識を持った上で見たい人向けのレビューとなります。

🌟前提知識なしで楽しみたい人向けのレビュー🌟

舞台はフランス。悪徳銀行家のファヴローのもとに脅迫状が届きます。これまで欺いてきた人たちに報わなければ、仮面舞踏会の乾杯の時に死ぬだろうと。差出人はジュデックス。ジュデックスは何者か?という話です。

このファヴローと娘のジャクリーヌを中心に正義の一味のジュデックスと悪の一味のマリーがあの手この手で出し抜こうとします。

👍この映画のいいところ

この映画のいいところはとにかくクールなファッションと演出です。ジュデックスを演じるカニング・ポロックは本物のマジシャンだそうで、仮面舞踏会で見せるマジックが見事です。そして、鳥のマスクですよ!かっこいい!しかし、もっと見事なファッションは悪女のマリーを演じるフランシーヌ・ベルジェです。いろんな変装をするのですが、それがいちいちかっこいい!

もう一ついいのがジュデックスが駆使する謎の近未来ガジェットです。しかも、大して役に立っていない!😂

👎この映画のダメなところ

かなり荒唐無稽な話です。めっちゃ都合がいいんですよ。サーカス団が偶然に通りかかって助けてくれるとか。ジョルジュ・フランジュ監督はストーリーには全く興味がないのではないか?と思えるくらい訳のわからない話です。おそらくなんですが、実際にジョルジュ・フランジュ監督はストーリーに興味がありません😂

この荒唐無稽さには一応理由があって、それがこの映画が前提知識が必要な理由となっています。それでは、続けて前提知識を持った上で見たい人向けのレビューをコメント欄でどうぞ。