おたしん

レールズ&タイズのおたしんのレビュー・感想・評価

レールズ&タイズ(2007年製作の映画)
4.4
クリントイーストウッドの娘さんが監督してる隠れた名作!
何で有名じゃないんだろうってぐらい好きな作品でした。
何回泣いたことか。

里親回されまくって良い人に巡り合える系とか頑固な親父と絆が生まれる系がハッピーだから大好きなんだけど本作はまた違った感じだけど忘れられない映画になりました。

序盤は悲しいこと続き。
神様何で…と聞きたくなるほど。
デビーの泣き叫ぶ姿が辛すぎた。

それでもここから新しい幸せな家族が生まれる。
良い始まり方とは言えないけど時間を重ねるごとに素敵な家族になっていく。

メーガンの嬉しそうな顔。
幸せな気持ちが溢れていた。
子供が欲しかったんだろうしそんな家庭に憧れていたんだろう。
最初は反対していたトムもメーガンの為ならとぎこちないながらもデビーと接していく。
デビーとの時間や空間を楽しむメーガンを見て笑顔になるトムに微笑んでしまった。
次第にトムもデビーに特別な感情を持ち始めて鉄道模型を一緒に作る姿はまるで親子。
母性や父性が出てくる2人を見て嬉しくなりました。

でも問題がないわけではない。
トムは生きがいでもある仕事を失うかもしれない。
メーガンは命が長く保たないかもしれない。
デビーは捜索されている身のためいつ連れ戻されるか分からない。
そんな不安を抱えながら3人が幸せに暮らすことを願いました。

トムは最初デビーが大人びてるって言ってたしデビー本人も母親に大満足だったと言ってたけど全然違う。
彼はまだまだ子供だし愛が足りていなかったのが一目瞭然。
そこに手探りながらも愛を持ち気にかけてあげている2人。
全部のシーンが幸せそうで素敵でした。
笑顔が輝いていて他の家族が羨むような。
児童家庭局員レニーの判断も良かったです。

でも長くは続かないんだよね。
何でこうなってしまうんだろうか。
自分のせいだと泣き喚くデビーを見ていられなかった。
母親を2度も失うなんて耐えられるわけがない。
あんなに大粒の涙を流されたらもらい泣きしちゃいます。

メーガンからトムへ最後の約束。
それは3人がいつまでも一緒にいられる方法だったのかもしれない。
そしてトムも彼女との約束だからというだけではなく自分自身でもそうしたいと思い動いたんじゃないかと思います。

望んだハッピーエンドにはならずとも未来のある終わり方で良かったです。
お気に入りの映画になりました!


ケヴィンベーコンとマーシャゲイハーデンへの信頼感半端ない。
安心して見れちゃう。
この2人だからこその点数です。
役もピッタリだし完璧でした。
そしてマイルズくん。
子役のときからこんなに演技上手かったのね!
泣きの演技凄すぎる。
『13の理由』で好きになったんだけどこんな少年時代知らなかった。
でも『君が生きた証』でも死ぬほど泣いたし天才子役だったんだな。
おたしん

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