言わずと知れたBBの出世作を久々に。
とにかくBBの小悪魔的な魅力を存分に堪能できる作品。
スカスカなストーリーなんてこの際どうでもいい。
どこでもすぐ裸足になる。
絶対髪をきっちりゆわえない。
口を大きく開けて笑う。
怒る時には相手が誰であろうと半端なく怒る。
恋するとその男の人の人生を支配してしまう。
…生意気で奔放で…でも憎めない。いやむしろそれが可愛くて仕方ない。
当時の正統派な女優たちは絶対に敵わないBBの型破りな個性にやきもきしただろうなぁ。
メリハリカーヴィーボディはコケティッシュなだけでなく、バレエで鍛えたしなやかな筋肉で首筋、体幹、爪先まで凛とした美しさもあり、ビッチな役でもそういう所で育ちのよさが垣間見れる。
フェチ観点だとあの絶妙にめくれ上がったくちびる。
ナスターシャを超えるクィーンオブロリータリップだ。
彼女はすべての単語をとっても慎重に、注意しながら正確に発音しようとする。
それでいて、ちょっと気取った喋り方になってしまってるのがものすごーくチャーミング。
マンボのリズムにのったセクシーなダンスシーンがあまりにも有名だけど、個人的には冒頭の日光浴シーンもめちゃくちゃアンニュイで好き。
キューブリック&エイドリアン・ライン版『ロリータ』のお庭で寝そべりシーンは本作オマージュなのかな?
本監督のロジェ・ヴァディムが夫にも関わらず、共演のトランティニャンと撮影中に恋に落ちるなんてさすが。
限りなく素に近いナチュラルでワイルドなBBをサントロペの景色と共に鮮やかなカラーフィルムに収めてくれたという点ではヴァディムに感謝!