佐藤克巳

花咲く乙女たちの佐藤克巳のレビュー・感想・評価

花咲く乙女たち(1965年製作の映画)
4.0
地元一宮出身の舟木一夫としては念願叶ったりの、前年の傑作「仲間たち」に遜色ない柳瀬観監督の青春歌謡映画の秀作。駆け出しヤクザ山内賢、堺正章が尾西の繊維工場街に出没、汁粉屋小池朝雄の世話になり、女子従業員に夜の商売女のすけこましを企む。スターこそ不在だが、西尾美枝子、田代みどり、浜川智子、岡田可愛等新人女優の瑞々しい魅力に溢れた躍動感が素晴らしい。木曽川周辺の美しい景観もさることながら、企業が厚生面をみる時代の空気感が良く、一転山内が小指を切断する決断まで描ききった点を評価したい。
佐藤克巳

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