のりまき

キング・アーサーののりまきのレビュー・感想・評価

キング・アーサー(2004年製作の映画)
-
アーサー王伝説をベースにしているが殆ど別物!
アーサーはローマの武将で円卓の騎士はローマに徴兵された異民族(異教徒)たち。マーリンとグウィネビアが蛮族。敵はサクソン!
ローマに捨て駒として扱われながらも理想を求め、騎士道を重んじ、民を守る。しかも多勢に無勢の不利な戦況を覆すための数々の奇策。
伝説通りにマーリンがアーサーを王にしたり、エクスカリバーを抜いたりというポイントは押えつつも味付けはオリジナル。中世にアーサー王伝説のメインになってしまったランスとグウィネビアの不倫の恋も実に淡く仄かでいい感じ。
あくまで中心はアーサー。義と徳の人であり奸智にも富む。復讐に捕らわれているという暗い面もあり単純なヤツヒーローでは無い。漸く自由を手にした騎士たちが、彼のために死地に赴くという展開がスラリと納得いくような人望ある将になっている。
騎士たちも子煩悩な荒くれ者ボーズをはじめ個性豊か。何より体を青く塗りたくり剣を振り回すグウィネビアにはびっくり。
配役も若手を大量起用し、今見るとかなり豪華な感じの顔ぶれに。『ハンニバル』の2人も揃っちゃってるし。
戦闘シーンもフィンランドの自然光をたっぷりと使い、エキストラを大量投入。地味派手なカメラワーク。トリッキーな剣技ととんでもない兵器プラス戦術。面白い。
火と煙の罠をしかけ、騎乗して敵を挑発するシーンは胸熱!
のりまき

のりまき