カタパルトスープレックス

ストップ・ザ・売春天国のカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ストップ・ザ・売春天国(1983年製作の映画)
3.7
※このタイトルから想像されるような内容ではないです。

『輝ける人生』(2018年)のような、少しほっこりしたコメディー作品が得意なイギリスのリチャード・ロンクレイン監督によるモンティ・パイソンのマイケル・ペイリン主演作品です。

英語タイトルの意味は「宣教師」です。おそらくモンティ・パイソンっぽさを出そうとこの邦題にしたと思うのですが、ちょっと酷すぎます。全くそんな内容ではないです。このタイトルのせいで日本で評価されずに、観る機会が少ないのであれば、非常に残念です。今回は良質な旧作をリマスターしてリリースするイギリスのINDICATORシリーズのBDで鑑賞しました。アメリカではクライテリオンなどたくさん良質な再発ブランドがありますが、イギリスではINDICATORとArrow Videoが両巨頭ですね。

https://www.powerhousefilms.co.uk/

舞台はロンドン。アフリカで宣教師のミッションから帰ってきたリチャード・フォーテスキュー(マイケル・ペイリン)。新たに与えられたミッションは地元のロンドンでの宣教活動でした。その宣教活動の内容は、東ロンドンの売春地帯で売春婦たちへの宣教でした。婚約者との結婚も間近なフォーテスキュー。果たしてミッションは成功するのか?という話です。

マイケル・ペイリン演じる宣教師のフォーテスキューはとにかくモテる!本人は宣教師ですから真面目にミッションを遂行したいだけ。しかし、そのミッションを成功させるためには様々な誘惑が。婚約者の箱入り娘のデボラも守りたい。売春婦の女性たちも守りたい。そして、パトロンのイザベル(マギー・スミス)も。

普通にいい映画です。キャラクターもそれぞれ個性的に描けている。ストーリーもいい。ハラハラする場面もある。ただ、コメディー部分だけあまり面白くない。これはボクがハートフルでほっこりしたコメディーが苦手だからなんだと思います。もっとモンティ・パイソンっぽいどぎついギャグを期待していました。ただし、全体的に見ればいい映画なんですよ。タイトルで敬遠されているとしたら非常にもったいない。