たてぃ

ワルシャワ・ゲットー 〜ユダヤ人強制隔離居住区〜のたてぃのレビュー・感想・評価

3.8
第二次世界大戦時にワルシャワのゲットー(強制移住地区)に移された40万人のうち生存者は数百人、つまり生存率は0.1%あるかないか…そんな過酷な中を生き抜いたユダヤ人女性の物語で、本人の回想シーンを交えて話が進みます。また、ゲットー内での生活だけでなく、脱走後の生活、そして戦後どのように生き延びたかをドキュメンタリータッチで描かれております。

そんな状況で彼女が生き残れた理由は、幸運だけではなく、迫られる決断を冷静に下せたことだと思います。その決断のうち一つでも誤っていたら、間違いなくガス室送りかナチスに銃殺されていただろうと想像できます。また、お兄さんの存在も欠かせません。彼が築いたコネクションやアドバイスなしでは戦後の生活も含めて彼女一人では生き長らえなかったかもしれません…


作品でも紹介されてましたが、ポーランドのユダヤ人は戦中だけでなく、戦後も困難が待っておりました。それは、ナチスから解放された後もポーランド人による迫害や虐殺があったからです。また、冷戦時代においても差別があったり本当に大変だったんでしょうね…映画「国家の女 リトル・ローズ」でもその辺りは描かれておりました…


≪蛇足≫

主人公を演じた女優さんがとても綺麗だったので「どこかで見たような…」と思ったら、「ソハの地下水道」や「ワレサ 連帯の男」にも出られてました…そんな彼女にときめいて調べてみたら、なんと日本映画にも出ておられる!テンション上がりましたw

あと、ポーランド映画ではなくスウェーデン映画だったんですね…なんかポーランド映画らしくないなぁと思ってたのでw
たてぃ

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