嵐のようなブームでした、
“ピンク・レディ”。
そのブームを分析すると、
私は、初期、中期、後期と3期に分かれるような気がします。
トータルは2年くらいの間でしたけどね。
初期は『ペッパー警部』や『ウォンテッド』に代表される、ちょっとアダルト路線。ケイちゃんもまだあんまり痩せてなくて色っぽかったです。
(私はケイちゃん派)
中期は、『UFO』や『サウスポー』のような、流行乗っかり路線。
人気が一番爆発してた頃ですね。
そして後期は、『モンスター』や『透明人間』などの、お子様路線。
この映画が製作されたのもその時代に入ります。
ですから、この作品はお子様にも喜ばれるように、
とっても泥臭く丁寧に作られています。
ピンク・レディ主演で映画を作ることになったプロデューサー(石立鉄男)。脚本家・秋野大作、監督・田中邦衛を交えて3人で構想を練ることに。
が、脚本家は下町人情物語が撮りたいといい、
プロデューサーはSF,監督は西部劇がいいといって譲らない。
この3人の構想を、そのままピンク・レディが演じるという構成です。
そして劇中の合間に、ピンク・レディのヒット曲が流れ、
コンサート映像などのサービス映像もある。
ピンク・レディお二人の演技が、可愛そうなくらいへたくそなので、パロディ映画を楽しむ感覚だったのだが、いまいち乗り切れず。
ただ、西部劇のエピソードは、田中邦衛が中心となっていることもあってか、不覚にもちょっと楽しませてもらった。
旬を過ぎかけているアイドル映画だから、相当な早撮りをしたんだろうなあと想像がつく。製作費もあまりなかったんだろう。
そんな中、小谷監督はなかなか頑張ったと思いますよ。
どうせチープなんだから、
そのまんまチープに仕上げちゃえという潔さを感じる。
タイトルの『活動大写真』というのは、なかなかうまいタイトルで言い得ている。
お暇な方はどうぞ!