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第四の核のROYのレビュー・感想・評価

第四の核(1986年製作の映画)
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極秘計画を実行するソ連の工作員と英国諜報員との攻防を描くスパイ・サスペンス

日本劇場未公開

■STORY
1987年、晩冬のモスクワ。KGB議長ゴボルシンは、NATOと米国の分断を狙った“オーロラ計画”を打ち立てた。計画はモスクワ内部でも秘密裏に進められ、工作員のペトロフスキーは、議長直々に作戦の実行役に任命される。同じ頃、英国MI-5に所属するプレストンは、度重なる上司との衝突から港湾担当へと左遷されてしまう。そこで彼は、東側船籍の船員の事故死に遭遇し、核爆弾の起爆装置となる恐るべき物質を発見する。

■NOTES
原作はフレデリック・フォーサイスの同名小説。音楽はラロ・シフリンが担当。

カメラはフィル・メヒュー(『007 ゴールデンアイ』『007 カジノ・ロワイヤル』)

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『第四の核』は、その複雑なプロット(外側)から弧を描きながら中心に向かっていくので、ほとんど「サタデー・ナイト・ライブ」のスパイ映画のパロディのようになっている。私たちの頭はディテールでいっぱいになる。入れ子になったロシアの民芸品の人形、訪問したバイオリニストのパテントレザーの靴、アメリカ空軍将校のエロい妻は、大計画のどこに組み込まれるのか?徐々に目が曇ってくると、気になって仕方がなくなり、笑いをこらえるのも大変になってくる。

さらに、ソビエト人であるはずのキャストがベーシックな中西部の英語を話すことになっているため、聴覚的にも視覚的にも非常に奇妙な状態になっている。毛皮の帽子をかぶり、縁なしの眼鏡をかけたレイ・マカナリーとネッド・ビーティが、シカゴの穀物商のような声で、お互いをエフゲニー・セルゲイヴィチとパベル・ペトロヴィッチと呼んでいるのだ。

(中略)

現在の技術をもってすれば、2平方マイルを破壊し、2000人から5000人を殺すことができる小型の原子爆弾を、十数個の部品からほとんどどこでも組み立てることができる、という恐ろしい事実からこの映画は始まる。1968年に締結された核不拡散条約では、アメリカ、イギリス、ソ連の3カ国は、このような爆弾を作らないことを約束する秘密の「第4議定書」に署名したとフォーサイスは語る。不吉なことに、映画の冒頭では、この条約の4つの秘密の「議定書」のうち、第4議定書だけが残っており、それがここでの主題であると告げられる。

フォーサイスは、KGBがこのような爆弾をイギリスの米軍基地で爆発させ、ヨーロッパに反米主義の波を起こし、最終的にはNATOを崩壊させることを計画しているという仮説を前提にしている。

↑Benson, Shiela. Movie Review: ‘The Fourth Protocol’: One Dud of a Spy Caper. “Los Angeles Times”, 1987-08-28. Excerpt from <https://www.latimes.com/archives/la-xpm-1987-08-28-ca-2909-story.html>

■THOUGHTS
原作者が脚本を担当している作品は面白い

制服姿のピアース・ブロスナンカッコいい

カメラワークが好き

バドワイザー出てきた

Rover SD1を降りて電車に乗るシーンカッコよかったな。

マイケル・ケインがベローズを付けたNikon F3を覗いてた。

エンドロールに入ったと同時に、Netflixで何か観終わった時、もしくはピクチャー・イン・ピクチャーした時みたいな感じになった。

1987年8月28日の「ニューヨーク・タイムズ紙」では、本作の紹介文の隣に、『メイトワン-1920』の記事もあった。〈https://www.nytimes.com/1987/08/28/movies/film-michael-caine-in-spy-thriller-4th-protocol.html〉

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