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デス・ロード 染血の消費者のレビュー・感想・評価

デス・ロード 染血(2007年製作の映画)
2.7
・ジャンル
クリスマスホラー/タイムリープ

・あらすじ
クリスマスイヴ前日、故郷デラウェアへと帰省する女性は大学の掲示板に同乗募集の張り紙を見つけ、ある男子生徒の運転で車を走らせていく
今時の女子大生で自己中心的な彼女と生真面目で冴えない彼の間では徐々に険悪な空気が流れ始めるのにそう時間は掛からなかった
そして男性が道の本線を逸れた事と彼の大きな嘘の発覚によって溝はより深まっていく
更に2人は当て逃げに遭い、雪山で立ち往生となってしまうのだが迷い込んだその場所には人智を超えた恐ろしい存在が待ち構えており…

・感想
クリスマスホラー月間DAY-21
実家に帰省する女性と彼女に思いを寄せ嘘をついてしまった男性が雪山で思わぬ脅威に晒される、という内容の作品

しばらくは極寒の雪景色の中で2人が揉めながらもどうにか生き永らえようと奮闘するのみで話が進んでいくので後半からの展開は「あ、そっち?」という方向に進んでいって意外性があった
序盤の会話に張られた伏線や迷い込んだ場所に隠された過去の真相などやろうとしている事は面白い
それだけに構成や展開に勿体無い部分が目立つというのが個人的な印象
時空の歪みやそれに伴う死者の出現などが電波の混線の様に一定じゃない描写とかはなかなか面白かったし心霊の解釈としても悪くなかったし

永遠回帰という概念をキーとするならもっと哲学を上手く活かした内容にすべきだったと思うし、2人を襲う現象にしてもあっさりとし過ぎている
その上、後に正体が分かる最大の脅威である警官にしても大した事をせずに終わってしまうので物足りない
せっかくならもっと陰惨な内容に振り切って激しく展開させて欲しかったかな…
邦題がそれを変に期待させてしまう元凶とはいえ…
いっそ村ホラーにでもしていればまだ良かったかも
男性の語っていたオランダ系のクリスマスに関する話とかもそれなら上手く絡められたんじゃないかな

とはいえB級にしては空気感とか画は頑張っていた方だし暇潰しにはそこまで悪くなかった
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