柏エシディシ

小悪魔はなぜモテる?!の柏エシディシのレビュー・感想・評価

小悪魔はなぜモテる?!(2010年製作の映画)
4.0
「哀れなるものたち」を観たら無性に観たくなっちゃったシリーズ第2弾。
なんだかなぁ〜な邦題はともかく、エマ・ストーンが可愛い映画不動のNo.1だと思う本作。
大好きな一本で、いつでも観られる様にスマホに動画常備しているぐらい。(コレとゾンビランド は欠かせない)

ひょんなきっかけから「自分は経験済み」と嘘をついた非モテ系女子(こんなに可愛いのにそんな訳ないだろ、というのは一旦脇に置いておく)が、敬虔なクリスチャン系ハイスクールで巻き起こす大騒動。
ホーソーンの「緋文字」をサブテキストに、ティーンにとって最大の関心で大問題であるアレを面白可笑しく描きつつ、それでいてセクシャリティや保守的な女性観へのスマートな批判が込められていてなかなかに興味深い秀作。
エマ・ストーンが注目された「スーパーバッド」のヒロインの延長線上にあるGirl of The Next Door的チャーミングさと、そこに鋭い知性とアイロニカルな個性を確立したキャリア初期の重要作で、当然この先に「哀れなるものたち」があるのは間違いない。
相応に毒気もある彼女のモノローグも、彼女の陽性のヴァイブスが絶妙な面白さを醸し出させる。これぞ、エマ・ストーン"力"
哀れなる、もいつもは相応に感じの悪いランティモス味が、優しく中和されていたもの。

スタンリー・トゥッチとパトリシア・クラークソンがやけに理解のある両親を演じていてハッチャけているのをはじめ実力派の名優陣で脇を固めているのも見所。
彼彼女らとエマ・ストーンが絡むシーンが、またそれぞれ面白いんだよねぇ。
マルコム・マクダウェルはもっと見せ所を増やして欲しかった!
この手の学園コメディお約束のジョン・ヒューズオマージュもあり、エマの衣装もいちいち可愛くて、やっぱり好きだわ、コレ。
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