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バルテュスのzhenli13のレビュー・感想・評価

バルテュス(1996年製作の映画)
3.7
桜丘町にあったころのユーロスペースでアート・ドキュメンタリー映画祭という企画があり、90年代後半にシリーズ化されたVHSが同館から発売されていた。覚えているのはアンリ・カルティエ=ブレッソン、ピナ・バウシュ、ポルタンスキー、パナマレンコ、ダムタイプなど。調べたらニコラ・フィリベール『音のない世界で』やテリー・ツヴァイコフ『クラム』もこのシリーズだったよう。記憶違いで、ダニエル・シュミット『書かれた顔』はこのシリーズではなかったらしい。北千住のシネマブルースタジオで『書かれた顔』がかかると知り、このアート・ドキュメンタリー・シリーズのことを思い出したのだが。

バルテュスのドキュメンタリーも同シリーズの一つで、当時バルテュスが大好きだった私はこれだけVHSを買った。繰り返し観たが、今もうVHSプレイヤーが手元に無く観られない。7,8年前資料として子どもらに見せたのが最後だったか。

バルテュスの終の棲家であったスイスの山荘グラン・シャレが舞台となり、晩年のバルテュス、節子夫人、娘の春美のところに勝新太郎が訪ねてくる。バルテュスの前で地唄や居合を披露する勝新に、彼らとともに見惚れてしまう。
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