ネズミだけじゃなくて、ビガーことヴィクターラブと弟妹、母のオプラウィンフリーが住むシカゴのプロジェクトの部屋の内装も人間たちの服装もあの辺の地区も全部グレーやそれに近い配色トーンのグラデーション。そんなところで感動してる場合じゃないけどだってそんな演出なの。屋敷の盲目の奥様がキャロルベイカーなのも見過ごせないし、きのうたまたま「インテリア」みていたのでメイド役がジェラルディンペイジだったのも勝手にひとりで感慨深い。代々形見のイヤリングつけたまま焼却炉にそのまま突っ込む考えナシの行動だけど、そんなことより後の独白でリベラルぶった奔放令嬢エリザベスマクガヴァンへの憎しみを隠さないビガーの告白が痛烈に響いた。みんないい人間だった。

懐かしい

黒人がこういう風に狂ってしまうのは、傍観してるお前らのせいでもある！って言われてるみたいだった、、

黒人はいい人なんですよ本当は。っていう話がよくある中で、この映画は黒人を完璧な悪として描いてる作品。でもこれを見て、やっぱり黒人悪い人じゃん！とか思う人はたぶんいないはず。この主人公がこう考えてこういう行動に走ってしまうっていう事実に同情が湧いてしまうし、でもただ辛い気持ちになっている我々傍観者には、彼ら黒人の本当の辛さなんてわからないんだと攻められている気がした。