ミシンそば

処刑男爵のミシンそばのレビュー・感想・評価

処刑男爵(1972年製作の映画)
4.0
ちょっと夕方に観た映画のせいで溜飲が下がらない状況だったのでもう一本観た。
Rotten tomatoesではトマトメーター驚異の14%。
マリオ・バーヴァのフィルモグラフィの中でワーストでないにせよ、アメリカ人にとっては壮絶な地雷映画であることに変わりはないであろうから、結構な覚悟で臨んだけど、想像していたのの20倍面白かった(ただツッコミどころもそれと同じくらいはあるけど)。

いろんな意味で緩く、そして微妙に温いジャンプスケア、妙に凝ってる魔術の設定と舞台、それからあまりにもバレバレすぎる処刑男爵の変装は、「TRICK」なんかの後出のパロディを逆に彷彿とさせるようで、怖くはなくとも観ていて楽しい。
頭を空っぽにして観れるけど、前述した妙に凝ってる魔術設定と舞台の映し方は抜群に上手いバーヴァの画作りによって非常に映えるものに仕上がっている(ヒロインのエルケ・ソマーの、主張が激しいおっぱいも映えていた)。

終わり方と各被害者の殺し方の雑さとかは、あんまり納得いかない仕上がりだけど、どちらにせよなかなかに楽しめた。