真世紀

血と報復の掟の真世紀のレビュー・感想・評価

血と報復の掟(1988年製作の映画)
4.0
OPのキャスト表記に名を発見、出てるんだと思うや否や窓の外をうかがう後ろ姿がこちらを向くといきなりチャウ・シンチー!上司で兄貴分の主役アレックス・マンらと窓から張り込んでいた監視対象のアジトに踏み込む。この一件の解決までを台詞なしでテンポよくみせる。

が、こちらは違和感、「愛と復讐の挽歌」などで男の嫉妬丸出しの憎々しい悪役を演じたアレックスが刑事役…。確かに顔ギラギラしてないと石橋凌似。で、シンチーは坂上忍か。

ま、いつもヒールでもなしと観続ける任務完了の帰路、アレックス、明かりの消えた豪邸内で懐中電灯の明かりが揺れる様に空き巣を直感。折しも帰宅したその家の主人と妻が空き巣転じて居直り強盗と鉢合わせたところに突入。犯人一人を射殺するも追跡中に被弾し入院…。ここまでが導入部にしてここからあれ?な話に。

邸宅に足を踏み入れた際にアレックス、肖像画のためにイーゼルに掲示された美女の写真をつい懐に(爆)。さらに部下が拾ったから返してきてくださいと持ってきた日記帳も手元に。はい、アレックス、その家の87年準ミス香港エリザベス・リー演じる若妻に一目惚れ、撃ちあいの最中は自分に気付かず警官嫌いで見舞いにもこずを幸い、エリザベスに接近をはかりだす(爆)。

その手段もボランティアで障がいのある子らの教師役をしていると知って身分を偽り、シンチーを知恵遅れの弟に仕立て(この時のシンチー、のちの作品でも同じような演技していて、笑)施設に面倒をみてもらいにというもの。やはり、黒すぎるぜ、アレックス。

ストーカー化する警官って、のちの洋画に…。が、本作ではロボット開発に夢中な夫に心の隙間などすべて日記に記したエリザベス、色や飲み物の好みまであわせて近づくアレックスについ心ときめかす。ヘリでのデートに離れ小島での射撃訓練なんてコース、射撃指導のふりで後ろから抱き締めだし、ついには唇を奪うアレックス。バックに流れるは映画「トップガン」から「愛は吐息のように」サンディ・ラムによる広東語カバー。

ロマンスとして描かれるもやってることはやはり、黒すぎるぜアレックス。

そしてそんなアレックスに天罰をくだすが如く、周囲をかぎまわっていた強盗の生き残り、舎弟分を射殺された逆恨みに燃えるシン・フィオン(亡くなられたんですね…R.I.P)!アレックスの大事な人らを襲いだす。その中でのある絞殺シーンにああ、香港映画だよな、と。後ろからワイヤーで首絞めるんだけど必殺シリーズなら、ああ、ここまで食い込んだら終わりだろの先が長い。さらに部屋中暴れまわり、シン、クリーニング袋かぶせて、とどめに水槽に頭を沈める。日本のドラマなら三回被害者死んでる描写の濃厚さにしみじみ香港映画を観ている気分を味わう。そして、警官であることをもバラされた黒アレックスに訪れるのは…。初期シンチーなどお宝度込みでこの星に。
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