シズヲ

ハチェット無頼のシズヲのレビュー・感想・評価

ハチェット無頼(1977年製作の映画)
3.6
マカロニブームが去って久しいであろう1977年にこういうのが作られてたって言う事実にワクワクしちゃう。達人級の早撃ちが出来るのにわざわざ斧を好んで使う主人公がインパクト絶大。合理性を超えたロマンに溢れている。どういう訳か犬を引き連れている狡猾な悪役、思わぬ立ち回りを見せてくれる賞金首など、脇を固める登場人物もなかなか個性的。

全編に渡って泥臭く薄汚れた空気に満ちているのが好き。哀愁漂うラテン系のテーマソングも秀逸。ストーリーの主軸は基本的に復讐劇だけど、本作は登場人物の裏切りが繰り返されて状況が二転三転していくのが面白い。まあ話運びはアバウトなんだけどマカロニなのでよくあること。

悪役との過去の因縁が現在の主人公の台詞に繋がる場面、終盤の自作斧を駆使した戦闘など興奮させられる下りも結構見受けられて楽しい。暴力描写も適度にバイオレンスで良い感じだし、斧投擲アクションはやっぱり殺意抜群でインパクトも強い。ラストの霧に包まれた絵面もたまらない。
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