イチロヲ

狂気!呪いのモーテルのイチロヲのレビュー・感想・評価

狂気!呪いのモーテル(1983年製作の映画)
3.0
虐待衝動をもつモーテルの女主人が、亡き娘の幻聴に操られながら、モーテル利用者たちを殺害していく。猟奇殺人犯の暗躍を描いている、サイコ・スラッシャー映画。Filmarksでは「狂気」になっているが、「凶鬼」が正しい表記。

心の声を「悪魔の命令」へと脳内変換してしまう電波系オバチャンの顛末記。モーテルに集まった客人たちが、きちんと別行動を取り、きちんと殺害されていく。警察官の仕事もきちんと遅い。

オバチャンの奇行では、部屋にヘビやネズミなどを放っていく、執拗な嫌がらせが逐一面白い。客人の平板なドラマに辟易してくると、狙ったかのようにトラップが発動。しかし、被害者が冷静に対処できてしまうため、良くも悪くも膝カックンに見舞われる。

「奇人変人を見ることの楽しさ」はあまり機能していないが、精神疾患の観点ではリアリティがあると言えなくもない。全体的に、独特な脱力感を楽しむことができる人向けの、純然たるグラインドハウスという印象。
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