真っ黒こげ太郎

ブラディ・キャンプ/皆殺しの森の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.8
昼寝しすぎで寝れない夜は昔のホラー物に限ります。



青年ベンの両親が経営してるキャンプ場。
そこはかつてインディアンの墓地で、呪術師によって呪われていると噂されている曰く付きの土地だった。

15年前に遊びに来たカップルが何者かに惨殺された事から閉鎖されていたが、ベンの友人達がキャンプしに来た事から久しぶりに開放されたのだった。

例によってキャンプを楽しみ羽目を外す若者達。
そして案の定、謎の殺人鬼によって若者達が次々と狩られてゆくのだった。




曰く付きのキャンプ場に遊びに来た若者達が、謎の殺人鬼によって次々と殺されてゆくスラッシャー・ホラー。
例によって例の如く某金曜日のスラッシャー映画に便乗して制作された80年代ホラー。
監督は「食人族」や「カニバル/世界最後の人喰い族」等を手掛けた、食人映画監督(なんだそれ)のルッジェロ・デオダートさん。

昼寝しすぎて夜寝れんくなってしもうたんで、暇つぶしも兼ねて鑑賞。



あの激ヤバクレイジー映画「食人族」の監督作ではありますが、内容自体はこの手の映画でありがちなお話。
曰く付きの場所へキャンプしに来た若者達が謎の殺人鬼にコロコロされてゆくという、スラッシャー物好きからしたら親の顔より良く見た内容ですな。(もっと親の顔を見ろ。w)
一応、保安官とキャンプ場経営者の妻が不倫し、三角関係になってるといったサブストーリーはあったりしますが、基本はよーあるスラッシャー展開ですね。


映画のテンポはそれなりで、原題が「ボディカウント」だけに死傷者の数も多く、「誰が犯人か」のサスペンス展開もそれなりに見せてくれる。
三角関係ドラマによってキャンプ場夫婦同士で争いが起こる事から、どちらも怪しく誰が犯人か予想できないのも良かった。
(青年ベンもかつて殺人を目撃していて、彼自身も怪しい。)
犯人は、まぁある程度予想出来る…けどラストの二段オチはちょっと「!?」ってなった。


見せ場となる残酷描写は喉に刃物を刺したり顔面ズタボロになってたり、胸元や口から刃物貫通させたり指チョンパしたりしてるけど、スプラッター度数はまぁ某金曜日のスラッシャー映画レベルか。
まぁでも、見せ方はちゃんとしてるし殺しのバリエーションもそこそこには多いから、見せ場としては十分機能してるかな。

後、個人的には何かノリが良いメインテーマがお気に入り。
不気味だけど、何処かノリノリな曲調が良かったです。



全体的には悪くないし、スラッシャー物のツボをしっかりと押さえた出来。
ただ、全体的に手堅く纏まりすぎてるし「これぞ!」という程の強いセールスポイントが無いのが難点。
残酷シーンもまぁ頑張ってるけど可もなく不可も無いし、三角関係のドラマももうちょっと掘り下げられたと思う。



そんなこんなで、間違った事は何一つしてないけど、もうちょっとはっちゃけても良かった気がしなくもない本作。
まぁ、個人的にはベタで王道なスラッシャー物が好きなんで、そこそこには楽しめましたけどね。
出来が悪い訳じゃないんで、この手の映画が好きな人はどうぞ。