どうみてもそこらへんにいたおじさんやらを引っ張ってきて撮ったような小汚い宇宙人、宇宙観皆無で圧倒的「ロシア」を感じる風景、よくわからない小道具の数々、おおこれこそはハリウッドが絶対に撮れないソ連産SFだ!と後方彼氏面で拍手していた。何様?
マッチで宇宙人と交信できたり偉い立場の人がつけてるよくわからない飾りが車のライトに通じているところなど、現実とのリンクがすごいなと思ってたら国内への批判として撮られた作品だったのか。コメントを見てやっと気づく。常に物資が欠乏しているからこそ、何をやるにもマッチを要求してくるあのコンビ。なるほど………やたら見窄らしいのもそういうことだったのか…自分が鈍感で悲しくなる。偉い人たちのためにこき使われる人たちがいたシーンはなんとなくスターリンみを感じたものの。言葉がクー!とキュー!しかないのも言論統制を表現していると聞いてたまげた。そこまでの教養がなかった。
なんだかんだマシコフとゲデバンの間に絆が芽生えて、そしておじさんコンビとも腐れ縁的なのができててほっこりした。にしてもおじさんコンビは意地汚いにも程があるけどな!
最初と最後の演出が繋がるのもオシャレだと思った。道中でメチャクチャ役に立ったあの歌、ここから来てたのか…となる。
道中出会う人がやたらと歌をせがむのも、(検閲が厳しすぎて碌なものが残らないがゆえの)娯楽の少なさを示してたりするのだろうか。クー!