風来坊

シャーク・イン・ベニスの風来坊のレビュー・感想・評価

シャーク・イン・ベニス(2008年製作の映画)
2.5
美しいヴェネチアの運河に人食いザメが現れる!運河で宝物を捜索中に行方不明になった父親を探すために、ヴェネチアを訪れた主人公にも人食いザメの脅威に晒される。アメリカ製のシャークパニックアクション。

この作品はダニー・ラーナー監督だったんですね。もう亡くなられてますがB級街道をひた走っていて、B級好きの私はお世話になりました。
90年代に量産されたチープなB級作品の手法を頑なに守り続けて、遺作も2020年製作なのに懐かしい匂いがするという稀有な監督でした。

本作もまあ映像と演出が古臭くチープでB級好きにはたまりませんな。
ヴェネチアの映像はどこかの旅行記の映像を拝借したような映像で、本編の映像の質とは明らかに違います(笑)
また明らかに合成じゃないかと思うシーンもありヴェネチアロケに行ったのか疑惑がありますね。

サメも別映像の流用と合成感が丸出しで見にくいし迫力が無い…。
主演はスティーブン・ボールドウィンさん。かつては「ユージュアル・サスペクツ」など話題作にも出演していましたが、最近はB級でしかお目にかかれません。

水の都に人食いザメが現れるという設定は面白いがあまり活きておらず…。
サメだけじゃ尺が持たないという事でトレジャーハントとマフィアとの戦いを入れているが、逆に何を見せたいのかよく分からないというとっ散らかった事に…。個人的にはサメよりマフィアとやり合っているほうが面白いと思いました。

アクションはクライマックスの銃撃戦はまずまず迫力があって楽しめます。
警察が全くサメ対策しなかったり、同じ場所で何回同じアクションシーンを撮るねんとか、ツッコミどころは満載。
映像の粗さ女のダサさ構成の稚拙さとザ・B級な作品。流石、ザ・B級監督ダニー・ラーナー監督。

サメに期待せずB級テイストに我慢出来れば、まずまずは楽しめる作品と思います。
風来坊

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