Azuという名のブシェミ夫人

夢見る頃を過ぎてものAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

夢見る頃を過ぎても(2002年製作の映画)
4.3
これといって不自由ない生活。
楽しみは憧れのダンディな歌手の歌を聞くこと。
それで幸せだと思っていた中年の平凡な主婦が、ある日25年連れ添った夫から別れを告げられる。
落ち込んでいた彼女だったが、追い打ちをかけるように信じられないニュースが飛び込んでくる。
このままではいけない・・・普通のオバチャンが人生を変えようと一念発起する笑って泣けるコメディ。

とても大好きで、大切な大切な作品。
気持ちが落ち込んだ時にはこの映画が助けてくれる。
大事な人や大事なものを失った時、自分の行き先が見えなくなった時、『自分にいったい何が残っているだろう』って自分の人生の意味を問いたくなることってある。
なんだかもう何もかもが手遅れの様な、間に合わないような焦燥感に襲われたり、無力感に呆然としたり。
でも、この映画が人に見えている部分なんてまだほんの一面でしかなくて、“夢見る頃を過ぎても”可能性はいっぱいあるんだって教えてくれる。
遅すぎることなんてないんだって思っても、やっぱりちょっと恐いから。
だから予定調和過ぎたってこういう映画が背中をトンっと押してくれたら、少し勇気が湧いてくる。

包み込むように優しくて、でもちょっぴりホロ苦い。
ドタバタしたコメディかと思えば、切なさや嬉しさで何度も泣かされて。
色んな差別問題やサスペンスな部分もあったり、かと思えばミュージカルもあったりで、大忙しなんだけど全然散らかってない。
キャシー・ベイツ素晴らしい女優さんですね!
ルパート・エヴェレットがこの役をやる重要性。
そしてメレディス・イートンの存在感。
(キャシーとメレディスがドアをバッタンバッタンやるシーンが楽しそうで好き)
出てくる人みーんな愛おしくて、大好き♡

さぁ、また明日から頑張るぞ(●^∀^●)