邹启文

五月のミルの邹启文のレビュー・感想・評価

五月のミル(1989年製作の映画)
3.6
親の葬式のためにブルジョア一家が集まったが、5月革命の影響で葬儀屋がストライキを起こして、なかなか帰れない状況になる設定は大変面白い。
大自然を背景に家族万歳!革命万歳!なんて謳歌するかと思いきや、フランスでは革命時、ブルジョアがぶっ殺されるという歴史があるせいか皆ちょろっとおびえ出す展開も大変好ましい。

とはいえブニュエルのように皮肉たっぷりにせず、あくまでも家族の話にとどめようとする辺りにルイ・マルのガラパゴス性を感じられてしまう。
んまぁ、CNCはドゴール政権時に作られたことを考えると、5月革命を肯定的に考えるのは難しくなっちゃうけどもね
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