うみぼうず

五月のミルのうみぼうずのレビュー・感想・評価

五月のミル(1989年製作の映画)
3.5
老婦人が亡くなり親族が集まって てんやわんやに…それぞれの欲に忠実な一方で、フランソワーズの純粋さが映画に清涼感をもたらすような。
『五月のフランソワーズ』というタイトルでも違和感無さそうだけど、ミルが主になっているのは理由あるのかなぁ。

夫人の死、遺産の相続、失業、性愛の対象、労働者階級の闘争などなど、時代と共に変わっていくこともあればミルのようなザリガニを採る無邪気さ純粋さ、あるいは自然は変わらないという事なのかななどと思う。

「ピルって何?」「進歩のこと」
というやり取りがすごく頭に残ってるんだけど、こうした会話がもっと繰り広げられるかと期待したら意外と少なく。セリフでなく展開で、個ではなく群体で動いていくので少し散らかった印象はありつつも、ラストの余韻はとても良かった。
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