チッコーネ

密告・者のチッコーネのレビュー・感想・評価

密告・者(2010年製作の映画)
3.2
「密告者の人権が尊重されていない」という事実を告発するかのような脚本で、金でしか利害一致を得られない警察権力と彼らの、ハードボイルドな関係が浮き彫りになる。
しかし作品全体に陰鬱な影を落としているのは、ニック・チョン演じる刑事の暗い過去。
その設定で物見高い場面が増えた半面、物語の求心力も分散気味だった。
終盤、スラム街の廃校で繰り広げられるアクションは激しすぎ…、役者あるいはスタントの苦労が偲ばれる。
また宝石店にバックで突っ込む一発撮りカーアクション、凄まじい迫力だった。
ネイザン・ロードを始め、香港繁華街でのロケ撮影もふんだんに敢行されている。